進路選択

元事務長として

3月も中旬を迎えました。この時期は別れの時期でもあり、これからの新生活、新しい出会いに向けて期待が膨らむ喜びの時期でもあります。

特に卒業や、入学の時期ですから学生さんたちにとっても大きな転機を迎える時期でもあるわけです。

既に、高校や大学に入っている人たちは、そろそろ卒業後の進路を考えていかねばならないという節目にもなるわけですね。

社会環境はドンドン変化し、高校全入時代から、大学全入時代といわれ、中卒、高卒で就職する人の数は年々減っています。

 

こと就職になるとどういう業種を選ぶかということが悩みどころですね。

私達の時代は、流通業界の商社に入って日本経済を引っ張る、金融業界の銀行に入って景気を下支えするなどがトレンドでしたが、経済状態の変化から、安定している公務員が人気があがり、手に職をつけたほうが有利という風潮で資格取得がブームとなり、現在は健康ブームでバイオ系、ネット社会の台頭でIT分野が追い風のようです。

このように、結構、進路先というのは流行り廃りはあるので、自分の将来像を考えたときすぐに「この分野が私のすすむべき道」と結論を見つけるのは難しいものです。

 

一昔前であれば、一度就職すると転職など考えず、一生勤めあげるという終身雇用が一般的でしたので、企業も新入社員を雇用して、職業教育をしっかり行い育てていくという姿勢がありました。しかし、現在は転職してキャリアアップを図る人たちが増え、せっかく時間をかけて戦力に育ったと思うと転職して行くということとなり、採用基準が、即戦力又は何か役立つ能力、資格を持っていることと変化しています。

 

もちろん、しっかりと教育し育てるという業種もあるのですが、そういう業種ですと、雇用条件を比べたときに学生が選ばないというジレンマもあるわけです。

特に個人の技を必要とする職人といわれるような人が活躍する業種は、後継者がいないという深刻な状態にもなっていると聞きますね。

 

テレビのドキュメンタリーなどで日本の伝統的な職人技を継ぐ人などが紹介されますが、文化的、歴史的価値があると判断できるものだからテレビでも紹介されるし、報道されるわけですね。もちろん、それが悪いとかいうのではありませんよ。

また、大阪や東京の町工場の高い技術力などは、小説になったり、それを原作としたテレビドラマや映画で取り上げられ、評判になり認知されることもあります。

 

こうした、長い年月の中で脈々と繋がっている職業の一つに伝統医学というものがあるのです。

現在、民間療法といわれるものを含めると非常に沢山の医療類似行為とも取れる手技療法があり、業態としてはサービス業であるが故に現行の法律では取り締まれない似非医療的なものも沢山あるのですが、その中で、按摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師は医師、歯科医師以外で医療行為が許されている資格となります。

特にその内の、按摩、はりきゅうは歴史的に見ると、遣唐使、遣隋使の時代に日本に伝来し、按摩師、はり師は宮廷ののなかで朝廷の医療を担当する典薬寮の構成員として配されました。その後、室町時代の医官制度の廃止とともに、民間医療として広がり日本独自の技法を生み受け継がれてきました。

明治維新後も、鍼灸に関しては明治天皇からの信頼も厚く、第2次世界大戦までは国民医療の一端を担っており、昭和19年には帝国議会で「鍼灸医師法」の成立を見るまでに盛り上がっていたにもかかわらず。第2次世界大戦後は敗戦によるアメリカの占領政策のもと「鍼灸は非衛生的で、効果に科学的根拠が無い」と禁止されそうになり、全国的な鍼灸存続運動と厚生省の働きでなんとか按摩、はり、きゅうの存続が認められ今日に至っているわけです。

中国、韓国では第2次世界大戦後は、中医学、韓医学として西洋医学と並んだ医学として確立され、世界的にも認められています。日本でも鍼灸医学として確立されることを望みたいですね。

この鍼灸、治療法の決定への考え方(診断)が病態を見て治療法を決めるのではなく、患者を見て治療法を決めるというものです。ですから、西洋医学的な病態の知識、Dataの蓄積から導き出された治療法ではなく、様々な沢山の患者さんへの処置のなかから導きだされた個に対する治療となります。

 

科学的な検査も利用しますが、問診、触診、脈診、舌診など患者さんの観察を重視します。ですから、スポーツ選手のケアにしても、その選手にあったケア方法が出来るのでアスリートの人たちからの信頼も厚いのです。介護・福祉の分野では、鍼灸の聖典ともいえる「黄帝内経素問」に書かれている未病の治療(未病:発病にはいたらないが軽い症状がある状態)として軽いうちに異常を見つけ、病気を予防しようという考え方が受け入れられ、定期的に受診する人が増えています。その他にも美容の分野でも、鍼灸治療を利用した方法なども取り入れられていることはご存知のとおりですね。

 

病気の治療としての医療分野だけでなく、このようにいろいろな分野で活躍できる職業としての鍼灸・柔整というものが余り知られていないのが関係者としては残念でならないところです。

 

私の勤務する専門学校も、歴史が20年近くなってきましたので、いろいろな分野で活躍する卒業生も沢山いますから、そうした人たちがもっともっと脚光を浴びてくれるとうれしいですね。

 

もし、興味のある方がいらっしゃれば紹介してあげてくださいね。
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兵庫医療学園 オープンキャンパス

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