治療家の皆さんへ

私は、治療家ではないです。

有資格者でもありません。

患者とし施術を受けるようになって30年以上になります。

治療家を養成する専門学校に携わるようになって、
15年以上が過ぎました。
この間、既に開業されている各地の治療家の方たち、
学校協会、業団の方たちと接してきました。
また、学校に入学して卒業、治療家として歩んでいる
人たちも沢山見ています。
この仕事に携わるようになって知り合った治療家の方たちは、
社会的な認知を受けるために大変な努力をされてきたと聞きます。

 

そして、そんな時代の中である程度の成功を収めた人たちです。

 

第一に患者さんのことを考え、努力することで
お金が後からついてくると言う時代。

 

経営とかは特に考えなくても、食べるには困らない。

 

特に、お金儲けなど考えなくても良いというスタンスの
人が多いように思えました(実際はわかりませんよ?).。

 

家庭を持ち、子供を持つと、
親の職業で子供に肩身の思いをさせたくないというのは、
男の気持ちでもあります。

 

(私は、私教育と言う概念がない時代に塾を正業としてました。
そこで、みんなで言っていたのは、「子供にお父さんの仕事は
塾の先生だと胸を張っていえるような会社にしよう。」という
ことでした。本当に良く働いたものです。おかげで、大きな会
社になりました。)

 

そのために、収入を増やす、世間での認知度があがるような
活動を行うなど行動されたことと思います。
ただ、残念なのは業界、業団としての中期、短期のビジョンが
不足していたのか、個人差を尊重されたのか、治療院の経営ノ
ウハウが蓄積、検証されていないということ。
会社であれば、失敗であれ成功であれ、その過程が検証され、
ノウハウが蓄積されていきます。チェーン店などその端的な例
でしょう。
最近でこそ、会社組織やグループ化して、そのノウハウを共有し
蓄積している治療院もありますが、未だに個人の力量に頼って
いるというのがこの業界の現状ですね。
若い人が開業するために、どうしたらいいのかわからず、
先輩を頼るけど、教えてもらえない。
実際、業団の理事などをされている方たちが開業された時代と、
今の時代は社会情勢もかなり異なります。
私たちが学生であった時代は、学校の先生、お医者さんとか、
先生と呼ばれる人達の言うことは絶対でしたから、
先生を選ぶなんていうことは到底できるものではありませんでした。
現在は、モンスタースチューデント、モンスターペイシェントと
言わないまでも、学生、父母、患者の言い分、選択肢というのが
多くなっています。
そんな時代に開業しようとするとき、最低限のマニュアルと言うか、
治療院経営のための基本理念なしには出来ませんね。
先輩達は、自然と身についているかもしれないけど、改めてそれは
どんなことかと聞かれても、上手に説明できる方が少ないのでは。。。
一般企業において、蓄積されたノウハウはマニュアルとなり、
社内で利用されますが、各現場では客層、地域性を考慮し、
応用を利かせていくことがマネージャーとしての仕事となります。

 

経営陣は、経営とそういったマネージャーの育成が仕事でしょう。
業団として、治療家としての理念、他業種と価格競争をしない、
法定遵守はもちろんのこととして、開業する上での一般的な設備、
保険制度、基本的なマーケティング、経営相談、法律相談などの
窓口の設定、紹介などを行って治療院経営者を育成しないと、
その業団への入会者は減り衰退するのではないかと危惧します。
もちろん、これから開業を目指したり、開業して安定経営、
右上がり経営を目指すなら、少なくとも仕事の半分は
マネージメントとマーケティングに当てるべきでしょう。

 

個人営業といえども、
マーケティング、マネージメントの意識なしに、
事業を続けていくのは難しい時代です。

 

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